映画を好きになったのが、2〜3年前くらいからで、クリントイーストウッドの作品も2015年の「アメリカンスナイパー」が初でした。
その「アメリカンスナイパー」が最高で2015年の個人ベストだったこともあり、すごい期待していました。
離陸後の機体の故障によるハドソン川への着水。
こんなことすら知らなかったんですけど、着水ってすごいリスクが高いんですね、で、そんな状況にもかかわらず155人全員生存。
それが「奇跡」なわけですけど、その「奇跡」が正しかったのか?というのがこの映画の主軸。
「全員生存したんだからそれでいいじゃん」となります。きっとみんななります。
でも、見ているとどんどん考えさせられていって、「それじゃダメなのかも」とも思えてくる。
もしも、機長のサリーの選んだとても危険な「着水」という「奇跡」よりも、もっと安全な方法があったのであれば、サリーは機長として安全な方法を選ぶ義務があるんですよね。
それでももちろん、基本的には「助かったんだからいいじゃん」という気持ちなんですが、サリーと副操縦士のジェフを執拗に責め続ける、委員会の人々も必要以上に嫌な奴らに演出されてもいないし、実はいい奴です、みたいな演出もなくとても公平に演出されていて、見る人に判断を委ねてくれます。
映画通して「ここで感動してください」みたいな演出も全然ないおかげで、とても静かで心地良い感動的な映画でした。
ラスト台詞が最高にかっこよくてしびれます。
僕も人生でいつか言いたい台詞ランキングに入れておきます。
見終わってから、興奮のあまり友達にラインしちゃって、それで知ったんですけどクリントイーストウッドってもう86歳なんですね。
すごいおじいちゃんだ。
長生きしてほしい、そしてもっと映画作ってほしい。