想像通り、カイジをパクっただけのB級映画。
カイジは原作を途中まで追っているだけでアニメや映画も見ていないけど、それでもこういうのを見る度にカイジの偉大さを感じる。
借金返済のため、命をかけたゲームに挑む人々の運命を描く。ギャンブルやホスト通いで莫大な借金を背負ってしまった佐紀は、ある消費者金融会社から特別融資制度を紹介される。それは、自身の命を担保にしてゲームに参加し、勝てば借金全額を帳消し、負ければ自らの臓器を提供して借金を返済するというものだった。参加を決意した先は、年齢も職業も異なる8人の男女と共に、トランプやコインを使った死のゲームに挑む。主演はグラビアアイドルの森下悠里。
引用:映画.com
本作のいい点はゲーム参加者8人のうち1~3人生き残れる、と勝者の人数が決まっていない点とパクっていることを隠そうともしていない素直な心の持ち主だという点のみ。
そこ以外は突っ込みどころしかない。
1つ目のゲームは全員がトランプのカードを一枚づつ引き、一番数の大きい人、または一番数の少ない人が負ける。全員のカードの合計数が奇数なら大きい方、偶数なら少ない方が負ける。
最後の一枚までどっちが負けるのかわからないうえ、肝心のカードも運。
まぁ、一つ目のゲームだし登場人物の自己紹介も兼ねるのかと思いきや、サクサクと進みすぎ、誰にも感情移入が出来ないまま。
ここで、主人公以外で一人だけ、なんで借金したのかの回想シーンに入るんだけど、まさかと思ったらそのままそいつが脱落。
回想シーン→脱落。という構成は最後までこのままなせいで誰が脱落するのかバレバレで笑った。
2つ目のゲームはジョジョからの影響を感じさせるコップにコインを入れていって溢れさせたら負けってやつ。
この映画の脚本家、漫画好きなんだね。
3つ目のゲームは各メンバー一回だけシャッフルが出来る神経衰弱。
あっそ。
シャッフルの使いどころが全く見せ場にならないタイミングと演出でびっくり出来る。
4つ目のゲームは多数決で脱落させたいメンバーに投票。
ようやく心理戦が入る隙のあるゲームになるが、主人公が頭悪すぎるため、なんの緊迫感も生まれない。
ここでうまくやればもうちょっと面白い映画になり得ただけにとても残念。
5つ目、最後のゲームはロシアンルーレット。
この時点で4人残っていたのですが何故か1対1を2回。
なんでだ。なんで最後だけ。
1度だけ相手に向かって引き金が引け、その時に弾が出れば勝ち、出なければ負け。という特殊ルール付。
こういう設定でよくあるように、というかカイジのパクりでやっぱり各国の金持ちが賭けの対象にしているんだけど、なぜか一回だけその様子が描かれる。
あれはなんだったんだろう。すっげえ笑った。
登場人物がみんな馬鹿ばかりで全く心理戦やルールの穴を、みたいな展開がなく運にまかせただけの勝負ばかりなんだけど、これも「返せなくなるほどの借金をするようなやつは馬鹿」という制作者のメッセージなのかもしれん。