こんなだっけ?
こんな分かりやすい話だったっけ?
というのが見終わって最初に思った感想。
はっきり言おう、駄作であると。
夏休み、とある海辺の町。
花火大会をまえに、「打ち上げ花火は横からみたら丸いのか?平べったいのか?」で盛り上がるクラスメイト。
そんななか、典道が想いを寄せるなずなは母親の再婚が決まり転校することになった。
「かけおち、しよ」
なずなは典道を誘い、町から逃げ出そうとするのだが、母親に連れ戻されてしまう。
それを見ているだけで助けられなかった典道。
「もしも、あのとき俺が…」
なずなを救えなかった典道は、もどかしさからなずなが海で拾った不思議な玉を投げつける。
すると、いつのまにか、連れ戻される前まで時間が巻き戻されていた…。
何度も繰り返される一日の果てに、なずなと典道がたどり着く運命は?
引用:公式サイト
ネットニュースやらで「酷評の嵐」とまで言われててどんなもんだろう。と思ったのですが、確かに面白くない。
夏感はすごくあってそこは気持ちいいんですけど、なんというか肩透かしを食らった感じ。
面白くないというか、正直何も思うことが出てこない。
ストーリーは多分そこまで色々と変えてるわけじゃないんでしょうけど、実際にやり直せているのか、典道の妄想なのかわかりませんが、今流行りの「何度もやり直す」ってのせいで、それぞれの選択の意味が薄れてしまっているな、と思う。
あくまで「if」だけで終わらせるべきだった気がする。
映像も色はキレイなんですが、映画としてはキレイじゃない。
映像美って映像だけじゃないと思うんですよね。
それまでのストーリーとかあった上でキレイな映像があるから感動できるのであって。
ただただ、派手な色を使うだけではいまいち。
その点、「風立ちぬ」の婚礼の儀はすばらしかった。
携帯というアイテムを使わなかったり、ハイテクなハードで8Bitのゲームをやっていたり、ある種のSFとして、時代設定をボカそうと思ってるんでしょうけど、それなら「観月ありさーーー」ってセリフはどうなんでしょうね。原作へのオマージュなのかもしれないけど、違和感しかない。
とりあえず、岩井俊二の監督した方の「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」ももう1回見ておこう。と思う。