村崎友「校庭には誰もいない」

「夕暮れ密室」のミステリー部分が結構好きだったのと、帯の「このミステリは、”あだち充本格”です。」の文言に惹かれて読む読む。
青春ミステリで、日常の謎。

あらすじ

晶嶺館高校合唱部。部員2人。新学期目前の春休み。部員の葉音梢は、入部希望ノートに「中村雫」という見知らぬ名前を見つける。もしかして新入生?入学式前の不自然な時期と思うも、梢は期待に胸を躍らせるが、部長の宮本耕哉は、入部希望者じゃないと断言。しかも、卒業生、在校生にも「中村雫」は存在しない。では彼女は何者なのか?部室荒らし、消えたDVD、5年前の文芸部機関誌…四季と音楽に彩られた珠玉の青春事件簿。
引用:楽天ブックス

ネタバレありの感想

日常の謎らしく、小さな謎がいくつも。
それぞれの謎を一応の解決をしつつ、最後に全部繋がる系のあれ。
最近は本当によくある手段ではあるが、本書「校庭には誰もいない」ではその一応の解決がどれも弱い。
「あれ?解決したの?」って感じで次にいくので、すぐにこれが最後に繋がってどんでん返しするんだろうな、と予想がついてしまう。
そのため、最後のどんでん返しも当然弱い。

青春ミステリではあるものの、青春部分もいまいち弱いのももったいない。
主人公は合唱部で探偵も部の先輩であるにも関わらず、全然部活はしていない。
部活動はしないのに、文化祭では他の部活のメンバーも混ぜてジャズバンドをやってしまう。
あれはなんだったんだろう。

と、ミステリー部分も青春部分も中途半端になってしまっている。
「夕暮れ密室」もドラマ部分はいまいちだったけど、ミステリー部分はちょっと突飛なアイデアでそこはすごくよかったので期待していたんだけど残念。

でも読みやすいので他のも読むかも。多分読むかも。
解説読んで、デビュー作が気になった。

2020年 年間ベスト

  1. 阿川せんり「パライゾ」
  2. 辻村深月「かがみの孤城」
  3. 阿川せんり「厭世マニュアル」
  4. 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ」
  5. 芦沢央「許されようとは思いません」
  6. 辻村深月「ぼくのメジャースプーン」
  7. 綿矢りさ「蹴りたい背中」
  8. 朝井リョウ「星やどりの声」
  9. 辻村深月「島はぼくらと」
  10. 竹宮ゆゆこ「あなたはここで、息ができるの?」
  11. 辻村深月「朝が来た」
  12. 朝井リョウ「世にも奇妙な君物語」
  13. 詠坂雄二「リロ・グラ・シスタ」
  14. 青木祐子「嘘つき女さくらちゃんの告白」
  15. 辻村深月「子どもたちは夜と遊ぶ」
  16. 澤村伊智「ぼぎわんが、来る」
  17. ポール・アルテ「第四の扉」
  18. 辻村深月「家族シアター」
  19. 辻村深月「スロウハイツの神様」
  20. 彩坂美月「僕らの世界が終わる頃」
  21. いしいしんじ「ぶらんこ乗り」
  22. 服部まゆみ「この闇と光」
  23. こだま「夫のちんぽが入らない」
  24. こざわたまこ「負け逃げ」
  25. 辻村深月「東京會舘とわたし」
  26. 黒澤いづみ「人間に向いてない」
  27. まさきとしか「完璧な母親」
  28. 湊かなえ「絶唱」
  29. 西尾維新「掟上今日子の推薦文」
  30. 伊坂幸太郎「陽気なギャングは三つ数えろ」
  31. 伊坂幸太郎「陽気なギャングが地球を回す」
  32. 詠坂雄二「人ノ町」
  33. 井上ひさし「十二人の手紙」
  34. 似鳥鶏「叙述トリック短編集」
  35. 一條次郎「レプリカたちの夜」
  36. 冲方丁「もらい泣き」
  37. 東野圭吾「恋のゴンドラ」
  38. 伊坂幸太郎「陽気なギャングの日常と襲撃」
  39. 西尾維新「掟上今日子の備忘録」
  40. 萩原麻里「呪殺島の殺人」
  41. 矢野龍王「極限推理コロシアム」
  42. 村崎友「校庭には誰もいない」
  43. 岡嶋二人「タイトルマッチ」
  44. 歌野晶午「舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵」
  45. 佐藤究「QJKJQ」
  46. 櫻いいよ「交換ウソ日記」
  47. 辻村深月選「スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎008」
  48. 阿藤玲「お人好しの放課後 (御出学園帰宅部の冒険) 」
  49. 漢 a.k.a. GAMI「ヒップホップ・ドリーム」
  50. 郷一郎「名無しの十字架」
  51. 永嶋恵美「明日の話はしない」
  52. 小嶋陽太郎「気障でけっこうです」
  53. 藤野恵美「ぼくの嘘」
  54. 鈴木おさむ「名刺ゲーム」
  55. 緒川怜「冤罪死刑」