鈴木おさむ原作ということでドラマ化してるのか。
と言うより、もともとドラマありきだったのかな。
そこらへんの順番とかよくわかりませんが、ドラマで見た方が面白かっただろうな。
神田達也は「クイズ!ミステリースパイ」でようやくヒットを飛ばした遅咲きのテレビプロデューサー。ある夜、帰宅してみると、息子の和也がリビングの壁に磔にされ、傍には見知らぬ男が立っていた。男は6枚の名刺を取り出し、あるゲームに参加するよう神田に命じる。ゲームの名は「The Name」。部屋に招き入れられた5人の男女それぞれに、正しい名刺を返すことができればクリアだという。しかしそれは、一度でも間違えば和也に取り付けた爆弾のスイッチを押す、という条件つきの“死のゲーム”だった!独裁者を自認する男の栄光と狂気と闇が招く、驚愕のエンディングー。
引用:楽天ブックス
放送作家である鈴木おさむがテレビ業界を舞台に書いているということですが、あまりリアリティを感じなかったのは、色々隠されている部分があるのか、あまりにフィクション的すぎる設定のせいなのか。
本書を読んだ印象だとバラエティだとしても”ヤラセ”が意外と少なそうに感じた。
実際のところはもちろん分からないんだけど、もっともっと”演出”としての”ヤラセ”は多いイメージだったので意外。というか、ここが隠されている部分な気がする。
(マネージャーに対する)枕営業もなんとなく純粋な思いから誘っただけ、みたいな描き方が違和感。
特に神田達也はあの当時もっと調子に乗ってブイブイ言わせていたハズなのにそこだけ純朴なのかよ、と突っ込まずにはいられない不自然さ。
やっぱりテレビの人って人間が描けていない場合が多い。
それがフィクションとして派手になって面白くなる場合もあれば、人間が描けていないことで話が小さくなってしまい、地味で浅いものになることも多々。
本書は後者。
命を賭けたゲームにしては、司会者(薄井)がやけにヒントばかり出すのも、正直興ざめ。
そういうのもあり(神田達也も序盤で気付いてしまうが)ゲームが主題ではなく、人間ドラマが主題となっていることがバレバレに。
そして前述したように、その人間が描けていない。
にしては、なんとなくバランスはとてれいるのはさすが。
ドラマで見たらヒキも強くて多分結構面白いんだと思う。
でも見るかなー。見ないだろうなー。