タイトルのキャッチーさがすごい。
「冤罪死刑」
初めて読む作家。
リアリティのある場面や盛りだくさんな内容。
読み応えはあるものの後半失速気味。
三年前に発生し、犯人逮捕で終結したはずの少女誘拐殺人事件。しかし、冤罪スクープを狙う通信社記者と、正義感に燃える女弁護士が事件を洗い直すと、意外な新事実が。死刑判決、小児性愛、ハニートラップ、偽証、老刑事の告白ー。どんでん返しの連続の後、幾重にも張られた伏線が鮮やかに回収される、会心作!
引用:楽天ブックス
とにかく盛りだくさん。
誘拐、死刑判決、死刑執行、ロリコン、ハニートラップそして冤罪など、様々な要素で構築された本書。
もうちょっと展開を絞って、もっと「冤罪」について深く切り込んで欲しかった、というのが正直な感想。
後半飽きてしまって、だいぶ目が滑ってしまってなかなか読み進まなかった。
本書で一番筆に力が入っているのが、死刑執行のシーン。
(本物は知らないが)リアリティを感じるし、なんとなく作者から特別な思い入れを感じる。
逆にそこが本書での山場すぎて、その後のシーンがどうにも退屈に感じてしまった。
やはり「生と死」というテーマはとてもヒキの強いテーマだし、日本という国で「死刑」というのは、どうしたって何か考えさせられる。
伏線の貼り方はイマイチ。
まぁ、伏線というか、前振りって言った方が正しい。
ここまで長くなければもうちょっといい評価になっただろうな。