僕は清涼院流水が好きなはずだ。
好きなはずなのにイマイチはまっていなくて、でも、好きなはずなので久しぶりに「コズミック」「ジョーカー」の4分冊を読む読む。
YOMYOM。
読む順番としては「コズミック 流」→「ジョーカー 清」→「ジョーカー 涼」→「コズミック 水」で、清涼IN流水だそうです。
こういう言葉遊び大好きだし、何より犯罪も派手だし、探偵も魅力的すぎるのがゴロゴロ出てくる。
そして、JDCを作り上げた、って点が大好き!
「1年に1200人を密室で殺す」警察に送られた前代未聞の犯罪予告が現実に。1人目の被害者は首を切断され、背中には本人の血で「密室壱」と記されていた。同様の殺人を繰り返す犯人「密室卿」の正体とは?推理界で大論争を巻き起こした超問題作。第2回メフィスト賞受賞。
引用:楽天ブックス
「1年に1200人を密室で殺す」
声に出して読みたい日本語だ。
昔読んだ時より面白く感じた。
前回読んだ時は長さにさすがに飽きたのか、(言葉悪く言うと)雑などんでん返しのしすぎで疲れたのか。
ハッタリと呼べるような謎を用意し、それを上回るハッタリで解決までもっていった清涼院流水は上手くはないかもしれないけれど、やっぱり見事。
ミステリーなんてオタクのためのものなんだ、というようなメッセージを感じる軽薄さと荘厳さ。
とても馬鹿げた虚構内で真面目に探偵役や犯人役、その他の登場人物像を演じるキャラクター達。
記号的なキャラクターと、被害が増えるにつれ記号的になっていく被害者達。
これは全部ミステリの持つ粗悪な部分であり、魅力的な部分だ。
そこをとにかく大げさに、堂々と描き切ってくれたことに感謝。