おかもと(仮)「空想少女は悶絶中」

世にも奇妙な物語の原作が入った短編集。
世にも奇妙な物語と言えば、筒井康隆や星新一、清水義範や藤野美奈子なんかを原案、原作としてたりして割といい所から持ってきているイメージでした。
最近は世にも奇妙な物語も見なくなったものの、そういうイメージから割と期待して読むことに。

駄作。
つまらない。
まず、文章が書けていない。
あくまでラノベということで、僕なんかはターゲットから大きく外れているのはわかっているんだけど、それにしたってねぇ。

あらすじ

TVドラマ『世にも奇妙な物語』で映像化された「空想少女は悶絶中」を収録!電車で席を譲るか悩む少女の空想は合戦場へ飛ぶ。その他の作品も個性的。観察日記に残されていたのはリア充という部族の生態。聖なる夜に逮捕されたサンタの裁判。風紀委員が見つけたBL本が火種となり風雲急を告げる。ダメダメ大学生が拾ったのは天才的な詩を書く少女で…。不思議でヘンテコな5つの物語。
引用:楽天ブックス

ネタバレありの感想

マジ半端ねぇリア充研究記録

そもそもの目の付け所からして独自の視点が全くない。
それこそツイッターで見た140字のネタツイートを薄く薄く引き伸ばしているだけ。
せめて、リア充の言語が全く理解出来ないような演出だったりしたらまだ、読めたものになっただろうけど、言葉は普通に日本語で、いわゆる「草」を生やしていたり、やけに「パネエ」って言うだけ。
地の文も(研究日誌風に)固く見せようとしているだけで、リア充と言語がそう変わらないのに、コミュニケーションが取れないフリとか辞めて欲しい。

『サンタクロースの冬』事件裁判の結果報告

不法侵入と窃盗未遂で逮捕されたサンタクロースの裁判記録。
「リア充」でも同じ欠点があるんだけど、裁判記録の固い雰囲気が全然出せていない。
思い切り固く真面目に、ちょっとずれたことをやるからギャップが生まれるのであって、こんなに軽く(しかも読みやすいわけでもない)文章では、ただただ目滑りしてしまうだけ。
展開もイマイチ勢いがなく、どこで笑えばいいのかしらん。

空想少女は悶絶中

まさしくツイッターでもよく見るやつ。
電車でおばあさんに席を譲るかどうするか悩む。
まぁ、ツイッターやブログやらそういう所から着想を得たんだろうし、そこは別にいいけど、そこからの発想の飛躍や作者だけの視点なんかが無いので、何とも言えない。
主人公が武将好きということで、文体がそれっぽくなっているだけ。

空想少女は潜伏中 腐れ維新

「空想少女は悶絶中」の続編?
BL本をめぐるドタバタ。

新訳 伝説兄妹!

最後の短編(長編を改稿したもののようです)にして、ようやく読める短編。
地の文で変なことをしていない。それだけでこんなにも読みやすくなるなんて。
ラノベらしく、ハイテンションなコメディでバトルもあって、というもの。
文章で辻褄があってない箇所なんかもあって気になりつつも、これまでの短編が酷かったおかげで割と楽しめた。
柏木がなぜ、あんな後半までデシ子が特殊な存在だってことを受け入れないのかがずうっと気になった。

まとめ

本書の表紙を描いている西島大介。
漫画家としてめちゃめちゃ好きだし、絵も好き。
でも、越谷オサム「陽だまりの彼女」といい、彼が表紙を描いた作品はアレだな。

2019年 年間ベスト

  1. 平山夢明「ダイナー」
  2. 辻村深月「小説 映画ドラえもん のび太の月面探査記」
  3. 紗倉まな「最低。」
  4. 井上真偽「聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた」
  5. 綿矢りさ「憤死」
  6. 周木律「眼球堂の殺人」
  7. 今村昌弘「屍人荘の殺人」
  8. 市川憂人「ジェリーフィッシュは凍らない」
  9. 宮下奈都「たった、それだけ」
  10. 小林泰三「アリス殺し」
  11. 古処誠二「アンノウン」
  12. 江戸川乱歩「パノラマ島奇談」
  13. 壁井ユカコ「サマーサイダー」
  14. 詠坂雄二「インサート・コイン(ズ) 」
  15. 高山一実「トラペジウム」
  16. 辻村深月「きのうの影踏み」
  17. 朱川湊人「都市伝説セピア」
  18. 桜庭一樹「少女七竈と七人の可愛そうな大人」
  19. 高橋由太「紅き虚空の下で」
  20. 美輪和音「強欲な羊」
  21. 瀬尾まいこ「戸村飯店 青春100連発」
  22. 金原ひとみ「星へ落ちる」
  23. 豊島ミホ「夏が僕を抱く」
  24. 降田天「彼女はもどらない」
  25. よしもとばなな「ハゴロモ」
  26. 河野裕「いなくなれ、群青」
  27. 神宮司いずみ「校舎五階の天才たち」
  28. サキ「サキ短編集」
  29. 中町信「天啓の殺意」
  30. 三浦しをん「小暮荘物語」
  31. 柾木政宗「朝比奈うさぎの謎解き錬愛術」
  32. 彩坂美月「少女は夏に閉ざされる」
  33. 東野圭吾「赤い指」
  34. 小林泰三「世界城」
  35. 湊かなえ「リバース」
  36. 西澤保彦「七回死んだ男」
  37. 麻耶雄嵩「貴族探偵対女探偵」
  38. 橋本紡「彩乃ちゃんのお告げ」
  39. 歌野晶午「正月十一日、鏡殺し」
  40. 西本秋「闇は僕らをつないでいる」
  41. 根本聡一郎「プロパガンダゲーム」
  42. 雫井脩介「犯罪小説家」
  43. はやみねかおる「そして5人がいなくなる」
  44. 下村敦史「真実の檻」
  45. 河合莞爾「デッドマン」
  46. 蒼井上鷹「出られない五人」
  47. 笹沢佐保「どんでん返し」
  48. 貫井徳郎「ドミノ倒し」
  49. 村崎友「夕暮れ密室」
  50. 澁澤龍彦「秘密結社の手帖」
  51. 北森鴻「共犯マジック」
  52. はやみねかおる「亡霊は夜歩く」
  53. ジェシー・ケラーマン「駄作」
  54. 大山誠一郎「密室蒐集家」
  55. 深木章子「敗者の告白」
  56. 清涼院流水「全日本じゃんけんトーナメント」
  57. 日高由香「ゴメンナサイ」
  58. 青柳碧人「猫河原家の人びと 一家全員、名探偵」
  59. 小山田浩子「穴」
  60. 長崎尚志「闇の伴走者 醍醐真司の博覧推理ファイル」
  61. 獅子文六「ちんちん電車」
  62. 堀内公太郎「スクールカースト殺人同窓会」
  63. 島田荘司「御手洗潔の挨拶」
  64. 堀内公太郎「スクールカースト殺人教室」
  65. 菅原和也「あなたは嘘を見抜けない」
  66. 松下麻理緒「誤算」
  67. 小林由香「ジャッジメント」
  68. 小杉健太郎「神の子(イエス・キリスト)の密室」
  69. 美輪和音「8番目のマリア」
  70. 大石圭「60秒の煉獄」
  71. 小林聡美「読まされ図書室」
  72. 藤岡真「ゲッベルスの贈り物」
  73. 矢部嵩「紗央里ちゃんの家」
  74. 浅暮三文「困った死体」
  75. おかもと(仮)「空想少女は悶絶中」