「秘密結社」という言葉に何か惹きつけられるものがある人は多いのではなかろうか。
知的好奇心と言えば高尚すぎる。
普段知ることのできない世界・価値観を覗き見ることへの快感がある。
「秘密結社」という言葉で何かワクワクしてしまう人はきっと楽しめる一冊。
グノーシス派、薔薇十字団、フリーメーソン―。たえず歴史の裏面に出没し、社会に影響を及ぼしつづける人間集団、秘密結社。排他的で、儀式の秘密を共有するこの妖しい集団はいつ作られ、何を行ってきたのか。正史では扱われることの少ない秘密結社の数々とその実態を紹介する、知の迷宮を彷徨うエッセイ。
引用:楽天ブックス
タイトルに惹かれて購入して、この本で大きく不満を持つ人は少ないだろう。
とても幅広く、そして深くまで研究されている。
作者自身がとても強く「秘密結社」に惹かれながらも、フラットな目線で「秘密結社」を見ているのがわかる。
フラットな目線で書かれているため、無責任な推察などは全然なく、陰謀論や都市伝説などが好きでそういうものを期待している人にとっては、期待していたものとは違う本だろう。
実際僕自身が、都市伝説的な本だと思っていたので、面食らったもののとても興味深く思える所も多く楽しめた。何より読みやすい。
秘密結社が秘密結社足り得る理由として、部外者からは奇異に見られるであろう入社式の数々。そこに目を付け、掘り下げていったのはとても見事。
確かに、そこから何かが見えてきそうな感じがするし、何より面白い。