辻村深月「子どもたちは夜と遊ぶ」

辻村深月の作品はとにかく好きなんですよ。
僕、結局慢性的に中二病を患っているんでしょうね。そのせいでしょう。きっと。
でもこういう小説も抵抗なく読める自分でよかったな、って本当にうれしく思います。
とにかく大好きな作家さん。
そして、その中でも好きな作品です。

あらすじ

1人の受験生の失踪から始まったゲーム。『i』(=兄・藍)に会うため……、ゲームが終わったら『i』に会える。そう信じて次々と『i』との殺人ゲームを進めていく木村浅葱。だが、次第に浅葱の心は疲れていく。このままゲームを続ければ、月子や狐塚が悲しむのは必定、そうと分かっていても浅葱にはそれが出来なかった。一方通行の片想い、掛け違った恋のボタン、残虐な殺人ゲームの結末は……。
引用:楽天ブックス

あらすじだけ見るとサイコホラーみたいですね。
あながち間違いじゃないですけど、怖くはないので、サイコホラー嫌いな人にも敬遠してほしくないし、サイコホラーが読みたい時に読むべき本ではないですね。

ネタバレありの感想

人間関係の物語です。
辻村深月はこれを高校生の頃から書き始めたらしいですけど、ちょっとすごすぎません?

「狐塚」「浅葱」「月子」という3人の主要登場人物がいて、この3人を中心に物語は進んで行くですけど他にも「秋山」「萩野」「紫乃」「真紀」「恭司」「日向子」などなど、大事な登場人物がとても多くて、その登場人物の描かれ方が本当に素晴らしい。
それぞれのキャラクターから信念や哲学が感じられたり、嫌な部分が見えたり、人間らしいというか。人間関係ってこういう事だよな。と。

ラストシーンがとにかく最高に大好き。
それぞれのキャラクターの想いとか行動とか、どれも最高にかっこよくて切なすぎる。
この後に「ぼくのメジャースプーン」読めるかと思うと今から楽しみだ。

純粋なミステリーファンに自信を持って勧め辛いんですけど、みんな大好き見立て殺人ありますよ!
そんな気分でいいからもっと多くの人に読んでほしい。

2017年 年間ベスト

  1. 村田沙耶香「殺人出産」
  2. 辻村深月「ぼくのメジャースプーン」
  3. ルイス・サッカー「穴」
  4. 梓崎優「叫びと祈り」
  5. 舞城王太郎「煙か土か食い物」
  6. 舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」
  7. 柾木政宗「N0推理、NO探偵?」
  8. 城平京「虚構推理」
  9. 辻村深月「名前探しの放課後」
  10. 三島由紀夫「命売ります」
  11. 森博嗣「すべてがFになる」
  12. 米澤穂信「満願」
  13. 豊島ミホ「底辺女子高生」
  14. 江戸川乱歩「江戸川乱歩名作選」
  15. 太宰治「人間失格」
  16. 辻村深月「子どもたちは夜と遊ぶ」
  17. 深水黎一郎「五声のリチェルカーレ」
  18. 麻耶雄嵩「貴族探偵」
  19. 朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」
  20. 喜国雅彦「本棚探偵の生還」
  21. 森博嗣「冷たい密室と博士たち」
  22. 西澤保彦「殺意の集う夜」
  23. 野村美月「文学少女と死にたがりの道化」
  24. 森絵都「宇宙のみなしご」
  25. 湊かなえ「山女日記」
  26. 霧舎巧「名探偵はもういない」
  27. 泡坂妻夫「湖底のまつり」
  28. 降田天「女王はかえらない」
  29. 森絵都「気分上々」
  30. 辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」
  31. 野村美月「文学少女と飢え渇く幽霊」
  32. 辻村深月「光待つ場所へ」
  33. エドガー・アラン・ポー「黒猫」
  34. 歌野晶午「そして名探偵は生まれた」
  35. 法条遥「忘却のレーテ」
  36. 折原一「グランドマンション」
  37. 辻村深月「ロードムービー」
  38. 瀬尾まいこ「強運の持ち主」
  39. 志駕晃「スマホを落としただけなのに」
  40. 桐山徹也「愚者のスプーンは曲がる」
  41. 峰月皓「七人の王国」
  42. 湊かなえ「母性」
  43. 飯田譲治 梓河人「盗作」
  44. 伊坂幸太郎「残り全部バケーション」
  45. 折原一「遭難者」
  46. 折原一「螺旋館の殺人」
  47. 芦沢央「罪の余白」
  48. 井上夢人「魔法使いの弟子たち」
  49. ジェフリー アーチャー「百万ドルをとり返せ!」
  50. 伊坂幸太郎「首折り男のための協奏曲」
  51. 竹吉優輔「襲名犯」
  52. 湊かなえ「境遇」
  53. 長谷川夕「僕は君を殺せない」
  54. 早坂吝「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」
  55. 蘇部健一「六枚のとんかつ」