軽かった。
何も残らない小説だった。というと、悪口のようにしか聞こえないけど、そうじゃない。いや、悪口でもあるし、悪口と捉えてもらってもかまわないんだけど。
つまらないとは言わないし、読まなきゃよかったとも思わない。
娯楽としてすっきりした、毒にも薬にもならない時間だった。
もちろん不満点もあって、1番の不満は、本書がミステリと名乗っていること。
そして、何より面白いとは言えないこと。
まぁ、端的に言えば読まなくていい作品だ。
悠木和には“謎”があった。小田桐、野田、望月が塾帰りに立ち寄るハンバーガーショップでの話題は、いつも彼女のこと。可愛いえくぼ、颯爽とした振る舞い、抜群の知性、あだ名付けの微妙なセンス、そして“謎”。「事件の匂いがする」―三人の前に史上最低の探偵が現れた!新潮文庫編集部を騒然とさせた美少女と三バカトリオによる、青春前夜の胸キュンおバカミステリの大大大傑作。
引用:楽天ブックス
タイトル、確実に「魔法少女まどかマギカ」から取ってるんでしょうけど、全く関係なかった。
残念。
とてもじゃないが、面白くない。
バカな登場人物たちがなんてことないことで悩んで、学んで。
小学生ってある意味、異様な人種だった。
くだらないことにこだわって、くだらないルールを課して、変な話し方をして、っていうところがよく現れていた。
男子のことを「〇〇キョージュ」と呼び、自分のことは「ワタクシメ」。
そんなせいで、軽くて内容もない小説なのに、いまいち読みづらい。
それは僕がすでに小学生じゃないからなのかもしれないけど。
そして、当然作者も小学生ではない。
それがすごく足枷になって、軽いのに、勢いのないこじんまりとしただけの小説になっちゃってるのが残念だ。
”青春前夜の胸キュンおバカミステリの大大大傑作。”というのも「バカミス」ってことではなくて、登場人物がバカなだけ。
そこはすごく残念だな。
タイトルから超常現象的なものまでぶっこんだトンデモミステリなのかな、とか思っていた過去の自分を止めたい。
ミステリとも呼べない。
疑問があって、それが本人の口から語られただけ。
推理とも言えない予想のいくつかのうちの一つが近かった。それだけ。
内容はダジャレと小さな恋のメロディ。
まぁ、うん。
あ、表紙イラストはちほさんというのか、好きだな。