積ん読がひどい。
ふと思い立って調べたら105冊積んでいたし、積ん読内で同じ本を購入もしてしまっていた。
これはよくない。
今月を積ん読消化月間としよう。
さて、「どちらかが彼女を殺した」、加賀恭一郎シリーズの3作目だそうですが、加賀恭一郎シリーズを意識して読んでいないので、どれがどれだか、わからない。
一度整理してみよう。どれだけ読んでるのか。どれだけ読んでいないのか。
それも全て、積ん読を消化してからだ。
ということで積ん読1冊消化。
残り104冊。
最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。
引用:楽天ブックス
男か?女か?
と煽られてしまうと、メタ的に「自殺だったのでは?」や「男と女の共犯だったのでは?」というのが頭をかすめる。
みんなそうですよね?
ミステリー好きの病気みたいなもんですよね?
そんな邪な考えをできるだけ考えないようにしながら読了。
小説としては、主人公であった和泉康正が妹の復讐のために現場をより強固な”自殺現場”に偽装し、自分しか知らない情報を持ち、加賀恭一郎と戦う。
加賀恭一郎側の視点としては”園子殺しの犯人”と”康正の偽装”の2つの謎を解決していく必要があるという構造が楽しい。
「どちらかが彼女を殺した」の一番の特徴と言えば、最後まで犯人が明記されていないこと。
ただ、康正が「答えを発見し」、それにより加賀恭一郎も「答えを得られた」ということが大きなヒント、というよりそこを主軸にしないといけないんだろうな。
小説中では答えを明かされない作品ですが、袋とじの「推理の手引き」ではかなり大きなヒントを出してくれてる。
それが、睡眠薬の袋の開け方。
推理の手引きでは利き手が重要な情報のように書かれています。
ここで重要な条件をまとめると、
・一つ目の睡眠薬の袋は潤一によって右手で開けられている。
・加賀は自殺ではないという確信を持っている。
・康正は佳代子が袋を開けるのを見ている。
というところまでは前提条件。
もしも、二つ目の睡眠薬が左手で開けられていた場合、左利きである園子が開けた可能性が残るため、睡眠薬の袋は両方とも右手で開けられていたことになる。
このことに康正も気付いています。
康正は佳代子が睡眠薬の袋を開けたのを見ています。
もし佳代子が右手で袋を開けていたら、潤一、佳代子のどっちが二つ目の袋を開けたか判断がつかない。
つまり、佳代子は左手で袋を開けていた。
それにより、康正は真犯人が潤一であることに気づき、康正が気づけたことにより加賀も真犯人が潤一だとわかった。となります。
死刑囚が帽子の色を当てるクイズみたいな構造。
クイズは楽しい。だから「どちらかが彼女を殺した」も楽しい。