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西澤保彦「麦酒の家の冒険」

多重解決ものが読みたいな、と思ってこれを。
多重解決というよりは水平思考のような思考実験のような。
そんな印象。

この話が短編にまとまっていたら満足度高かった気がするんだけど、いかんせん長かった。
長いこと読んで(と言っても1日あれば読了できるくらい読みやすいが)あの結末だとなんともすっきりしないな。

タック&タカチシリーズの時系列で言うと2作目になるようです。

あらすじ

ドライブの途中、四人が迷い込んだ山荘には、一台のベッドと冷蔵庫しかなかった。冷蔵庫には、ヱビスのロング缶と凍ったジョッキ。ベットと96本のビール、13個のジョッキという不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、大事件の可能性に思い至るが…。ビール党に捧げる安楽椅子パズル・ミステリ。
引用:Amazon

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ネタバレありの感想

一番残念なのが、謎の真相が推理通りすぎるところ。
安楽椅子探偵、しかも謎が不思議な館の理由で、事件が起きているかどうかすらわかっていない状態での推理、しかも結構突拍子もない推理だったのに細かいところまで当たりすぎ。
そのせいで、論理的な推理によって真相を突き止めた、というよりは数ある妄想のうち一つが当たった。という印象になってしまった。
答え合わせはもっと骨組みだけで十分だったのでは?

長編だったことで満足度が下がってはいますが、安楽椅子探偵ものの長編としては、すごく読みやすく飽きにくいものではあると思います。
個人的にタカチのキャラは全然好きになれないどころか嫌いなタイプではありますが、キャラものとして”いかにも”なキャラばかりで、”日常の謎”系に慣れてる人なんかはよりすんなりを受け入れられるんじゃないかな、と。

「つまらなくはないけど・・・」
という感じでおすすめなんかはできない感じだ。

2018年 年間ベスト

  1. 西加奈子「ふる」
  2. 鳥飼否宇「死と砂時計」
  3. 宮下奈都「羊と鋼の森」
  4. 筒井康隆「朝のガスパール」
  5. 天祢涼「キョウカンカク 美しき夜に」
  6. 井上真偽「その可能性はすでに考えた」
  7. 瀬川コウ「謎好き乙女と奪われた青春」
  8. 竹本健治「涙香迷宮」
  9. 筒井康隆「ロートレック荘事件」
  10. 深水黎一郎「テンペスタ 最後の七日間」
  11. 北山猛邦「先生、大事なものが盗まれました」
  12. 伊坂幸太郎「仙台ぐらし」
  13. 伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」
  14. 辻村深月「ハケンアニメ!」
  15. 東野圭吾「仮面山荘殺人事件」
  16. 有栖川有栖「46番目の密室」
  17. 青崎有吾「体育館の殺人」
  18. 下村敦史「生還者」
  19. 木内一裕「デッドボール」
  20. 佐藤友哉「子供たち怒る怒る怒る」
  21. 森絵都「カラフル」
  22. 岡嶋二人「そして扉が閉ざされた」
  23. 東野圭吾「ある閉ざされた雪の山荘で」
  24. メグ・ガーディナー「心理検死官ジョー・ベケット」
  25. 瀬尾まいこ「おしまいのデート」
  26. 伊坂幸太郎「火星に住むつもりかい?」
  27. 東野圭吾「放課後」
  28. 長江俊和「出版禁止」
  29. 東川篤哉「密室の鍵貸します」
  30. 東野圭吾「十字屋敷のピエロ」
  31. ネレ・ノイハウス「深い疵」
  32. 折原一「覆面作家」
  33. 恩田陸「木漏れ日に泳ぐ魚」
  34. 浜口倫太郎「22年目の告白-私が殺人犯です-」
  35. ハリイ・ケメルマン「九マイルは遠すぎる」
  36. 首藤瓜於「脳男」
  37. 西澤保彦「麦酒の家の冒険」
  38. 青柳碧人「西川麻子は地理が好き。」
  39. カタリーナ・インゲルマン=スンドベリ「犯罪は老人のたしなみ」
  40. 原宏一「床下仙人」
  41. 島田荘司「斜め屋敷の犯罪」
  42. 鯨統一郎「邪馬台国はどこですか?」
  43. 木下半太「鈴木ごっこ」
  44. 高木敦史「演奏しない軽音部と4枚のCD」
  45. 遠藤武文「トリック・シアター」
  46. 伊原柊人「隣人の死体は、何曜日に捨てればいいですか?」
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Book | 2018年5月15日