東野圭吾は結構読んでると思ったけど、「仮面山荘殺人事件」読んでいなかった。
そして最高だった。東野圭吾の最高傑作では?と思ってしまったくらいだ。
とにかく面白かった。
東野圭吾は文章が上手だ。そして小説の書き方が上手だ。ってプロ(しかも有名すぎるほど有名な大御所)に向かって何を言ってるんだ。
でも、上手い。
フラットでクセが少なくてサクサク読める。
今作ではそのフラットさが登場人物全員に行き渡っていて7人全員が怪しく見えるし、2人の強盗も怪しく見える。
読んでる間「こいつが怪しい。いややっぱりこいつの行動が不自然だ。いやいや・・・」と、推理は二転三転。
そんな風に色々考えてるうちにそのどれかが真相に近づいていたりはしてたんだけど、もちろん当てたわけでもないし、気持ちとしてはやられた。って方が断然強い。
8人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた8人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに1人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。7人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった……。
引用:楽天ブックス
まず、シチュエーションが最&高。
強盗が立てこもった山荘で起こる殺人。だが、犯人は強盗ではありえない。
そして、過去の事故もどうやら事故ではなさそう。という盛りだくさんな設定。それでもごちゃつかずにとても読みやすいのは東野圭吾のすごさ。
多少警官(役)に無能感があってもそれもミステリーのお約束的で不自然ではないし、芝居掛かったセリフも東野圭吾っぽくて、そこで違和感は感じられない。
ダミーの真相の用意がとにかく上手だ。
伸彦の行動がいい具合に不自然で、都合がよすぎるんだよ。
タイマーが壊れてた時の行動とか怪しすぎるもん、ひらめいちゃったよ。
まんまと騙された。
面白かった。やったぜ東野圭吾。