Nobutake Dogen.com

長江俊和「出版禁止」

タイトルと表紙すごくいいですよね。
「放送禁止」というTVシリーズのディレクターの書いた小説。
「放送禁止」は名前だけ知っている程度だったんですけど、興味持ちました。見てみたい。

あらすじ

社会の暗部を暴き続ける、カリスマ・ドキュメンタリー作家の「心中事件」。相手は、有名女優の妻ではなく、不倫中の女だった。そして、女だけが生き残る。本当は、誰かに殺されたのではないか?「心中」の一部始終を記録したビデオが存在する。不穏な噂があったが、女は一切の取材に応じなかった。7年が経った。ひとりのルポライターが彼女のインタビューに成功し、記事を書き上げる。月刊誌での掲載予告。タイトルは「カミュの刺客」。しかし、そのルポは封印された―。いったい、なぜ?伝説のカルト番組「放送禁止」創造者が書いた小説。
引用:Amazon

スポンサーリンク

ネタバレありの感想

小説としては結局人間が一番怖くね?系のホラー。
それをフェイクドキュメンタリーという体裁をとりつつの謎解きブック。

解決編である「出版にあたって」である程度の解決を見せてくれるんだけど、それがあくまで触りくらい。
本文中で触れられている誤字(恐らく「視覚の死角」の事)について「出版にあたって」で触れられていないことや、最後ペンネームをひらがなで「わかはしくれなり」と書いてくれたりなど割と親切にそのことを示してくれてるの好印象。

小説として楽しむのではなく、どれだけの謎や言葉遊び、伏線が隠されているのか考察していくのを楽しむ本なんだと思う。
今はネットやSNSですぐに色々な人の考察を見ることができるのがいいことなのか、楽しみを奪われているのか、って問題は悩ましい。

僕は「視覚の死角」は「刺客の資格」だと思ってたんですけど、「刺客の刺客」という意見もあってなるほど。

ミステリーというよりはゲームブック的感覚で楽しめる。
脱出ゲーム好きとしてはそりゃ楽しいよ、って感じだ。
「放送禁止」も見よう。見てみよう。

2018年 年間ベスト

  1. 西加奈子「ふる」
  2. 鳥飼否宇「死と砂時計」
  3. 宮下奈都「羊と鋼の森」
  4. 筒井康隆「朝のガスパール」
  5. 天祢涼「キョウカンカク 美しき夜に」
  6. 井上真偽「その可能性はすでに考えた」
  7. 瀬川コウ「謎好き乙女と奪われた青春」
  8. 竹本健治「涙香迷宮」
  9. 筒井康隆「ロートレック荘事件」
  10. 深水黎一郎「テンペスタ 最後の七日間」
  11. 北山猛邦「先生、大事なものが盗まれました」
  12. 伊坂幸太郎「仙台ぐらし」
  13. 伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」
  14. 辻村深月「ハケンアニメ!」
  15. 東野圭吾「仮面山荘殺人事件」
  16. 有栖川有栖「46番目の密室」
  17. 青崎有吾「体育館の殺人」
  18. 下村敦史「生還者」
  19. 木内一裕「デッドボール」
  20. 佐藤友哉「子供たち怒る怒る怒る」
  21. 森絵都「カラフル」
  22. 岡嶋二人「そして扉が閉ざされた」
  23. 東野圭吾「ある閉ざされた雪の山荘で」
  24. メグ・ガーディナー「心理検死官ジョー・ベケット」
  25. 瀬尾まいこ「おしまいのデート」
  26. 伊坂幸太郎「火星に住むつもりかい?」
  27. 東野圭吾「放課後」
  28. 長江俊和「出版禁止」
  29. 東川篤哉「密室の鍵貸します」
  30. 東野圭吾「十字屋敷のピエロ」
  31. ネレ・ノイハウス「深い疵」
  32. 折原一「覆面作家」
  33. 恩田陸「木漏れ日に泳ぐ魚」
  34. 浜口倫太郎「22年目の告白-私が殺人犯です-」
  35. ハリイ・ケメルマン「九マイルは遠すぎる」
  36. 首藤瓜於「脳男」
  37. 西澤保彦「麦酒の家の冒険」
  38. カタリーナ・インゲルマン=スンドベリ「犯罪は老人のたしなみ」
  39. 原宏一「床下仙人」
  40. 島田荘司「斜め屋敷の犯罪」
  41. 鯨統一郎「邪馬台国はどこですか?」
  42. 木下半太「鈴木ごっこ」
  43. 高木敦史「演奏しない軽音部と4枚のCD」
  44. 遠藤武文「トリック・シアター」
  45. 伊原柊人「隣人の死体は、何曜日に捨てればいいですか?」
スポンサーリンク

Book | 2018年4月3日