心理検死官という変わった職業の女性が主人公。
とはいうものの、「心理検死官」は造語で、死者の心理を分析し、死の原因を探る。ということですが、その職業の特徴は全然活かされていなくて残念。
だけど小説としては迫力があってなかなか楽しかった。
精神科医のジョー・ベケットは死者を心理分析して死因を解明する、いわば“心理検死官”だ。その彼女が急行した交通事故現場にはやり手の連邦検事補キャリーが死んでいた。遺体にはルージュで書かれた「dirty」の文字。調べるにつれ、ジョーは相次ぐセレブの死と、秘密めいたクラブの存在に行き着く。やがてクラブからジョーのもとに入会を誘う手紙が届き…。エドガー賞受賞作家の新シリーズ第1弾。
引用:楽天ブックス
あまり得意ではない翻訳物。
登場人物が覚えられなかったり、すぐに男女がわからなかったり、と。
主人公のジョーはトラウマを抱えながらもタフで強く生きていて、いかにもなキャラクター。
こういうキャラって人気あるんだろうね。
そこが日本の探偵小説との大きな違いだよね。
やっぱり僕は気難しい偏屈な探偵が好きだ。
そして、中身もいかにもなキャラクターがいかにもなアクションシーンを演じる。
カーチェイスあり、ドラッグあり、日本刀まで!
でも、アクションばかりではなく、ミステリ成分も多めでうれしかった。
ジョーの元へ「ダーティ・シークレット・クラブ」への招待状が届くシーンなんかは、とてもワクワクした。
「心理検死官」という職業が全然活かされていないのがとにかく残念。
とてもキャッチーなアイテムなんだけどな。
シリーズものということで、そこを期待しつつ次も読んでみようと思う。
軽いのを挟んでから。