舞城王太郎「煙か土か食い物」

舞城王太郎大好き。
一番好きな作家は?って聞かれると「舞城王太郎か辻村深月か太宰治」って答えます。
順番はつけられない。

いつの間にかなくなっていたので再度購入。
もしかしたら最近使ってないカバンにあるのでは?と思ってカバン全部ひっくり返してみたけどそれでも出てこなかった。
僕が自分から舞城王太郎を処分するはずがないから、引っ越しのタイミングでどっか行ってしまったか、誰かに貸したとかかも。
引っ越しのタイミングで無くなったとしたら他にも無くなった本があるのかな。
あまり考えると落ち込んでくる。

あらすじ

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが?ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー!故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。
引用:Amazon

Amazon.co.jpで買う
煙か土か食い物 (講談社文庫)
  • 舞城 王太郎
  • 価格   ¥ 596
  • 販売者 Amazon.co.jp
Amazon

ネタバレありの感想

僕が舞城王太郎を知ったきっかけは、山口藍が表紙をしていた「阿修羅ガール」。
山口藍好き。
そしてそれから舞城王太郎にもどっぷりハマってます。

圧倒的に替えのきかない作家。舞城王太郎は舞城王太郎でしか読めない。
まだ読んでいない人は間違いなく新しい読書体験を味わえますよ。好きになれるかはわからないけど。

とになく文圧がすごい。「文圧」って言葉を舞城の作品以外で使うことがないけど、とにかく怒涛の文圧。
改行の少なさ、下品な言い回し。テンポ重視のセリフ回し。
これが気持ちいい。読書体験として心地よい。
舞城は「阿修羅ガール」以降純文学に寄って行きますが、この時すでに文学的な要素はふんだんに盛り込まれている。
この小説が言いたいことは家族愛。

暗号や見立て、密室など謎は多いけど、密室なんかは「ボタンを押したら屋根が動く」なんていう力技だったり、暗号も「だからなんだ?」と、思えなくもない。
解決も完全な解決ではなく、推測で終わってしまっていたりと、「謎と解決」というミステリーの部分だけで言うと弱めな小説ですが、それでもこの小説が最高に面白いのは、なんだかよく「わからない」からだと思う。

「わからない」って感覚はミステリーであるし、文学でもある。
とにかく最高に楽しくてそれが気持ちいい作品。
舞城にしか書けない言葉と文と小説。
最高。

2017年 年間ベスト

  1. 村田沙耶香「殺人出産」
  2. 辻村深月「ぼくのメジャースプーン」
  3. ルイス・サッカー「穴」
  4. 梓崎優「叫びと祈り」
  5. 舞城王太郎「煙か土か食い物」
  6. 舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」
  7. 柾木政宗「N0推理、NO探偵?」
  8. 城平京「虚構推理」
  9. 辻村深月「名前探しの放課後」
  10. 三島由紀夫「命売ります」
  11. 森博嗣「すべてがFになる」
  12. 米澤穂信「満願」
  13. 豊島ミホ「底辺女子高生」
  14. 江戸川乱歩「江戸川乱歩名作選」
  15. 太宰治「人間失格」
  16. 辻村深月「子どもたちは夜と遊ぶ」
  17. 深水黎一郎「五声のリチェルカーレ」
  18. 麻耶雄嵩「貴族探偵」
  19. 朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」
  20. 喜国雅彦「本棚探偵の生還」
  21. 森博嗣「冷たい密室と博士たち」
  22. 西澤保彦「殺意の集う夜」
  23. 野村美月「文学少女と死にたがりの道化」
  24. 森絵都「宇宙のみなしご」
  25. 湊かなえ「山女日記」
  26. 霧舎巧「名探偵はもういない」
  27. 泡坂妻夫「湖底のまつり」
  28. 降田天「女王はかえらない」
  29. 森絵都「気分上々」
  30. 辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」
  31. 野村美月「文学少女と飢え渇く幽霊」
  32. 辻村深月「光待つ場所へ」
  33. エドガー・アラン・ポー「黒猫」
  34. 歌野晶午「そして名探偵は生まれた」
  35. 法条遥「忘却のレーテ」
  36. 折原一「グランドマンション」
  37. 辻村深月「ロードムービー」
  38. 瀬尾まいこ「強運の持ち主」
  39. 志駕晃「スマホを落としただけなのに」
  40. 桐山徹也「愚者のスプーンは曲がる」
  41. 峰月皓「七人の王国」
  42. 湊かなえ「母性」
  43. 飯田譲治 梓河人「盗作」
  44. 伊坂幸太郎「残り全部バケーション」
  45. 折原一「遭難者」
  46. 折原一「螺旋館の殺人」
  47. 芦沢央「罪の余白」
  48. 井上夢人「魔法使いの弟子たち」
  49. ジェフリー アーチャー「百万ドルをとり返せ!」
  50. 伊坂幸太郎「首折り男のための協奏曲」
  51. 竹吉優輔「襲名犯」
  52. 湊かなえ「境遇」
  53. 長谷川夕「僕は君を殺せない」
  54. 早坂吝「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」
  55. 蘇部健一「六枚のとんかつ」