森絵都「気分上々」

「カラフル」って最高ですよね。
森絵都は「カラフル」を書いた作家ってだけでもう最高の作家さんなんですけど、他にも「風に舞いあがるビニールシート」やら「アーモンド入りチョコレートのワルツ」もすごくいいから最高。

あらすじ

中学2年生の柊也は、クラスメイトの翼に誘われて渋々行った中華街で無銭飲食の罪を着せられてしまう。困った柊也がとった行動は…(「気分上々」)。“自分革命”を起こすべく親友との縁を切った女子高生、8年前の“あの日”を忘れられない女性、一族に伝わる理不尽な“掟”に苦悩する有名女優…。毎日をもがきながらも一生懸命に生きる人たち。これまでに発表された短編から選りすぐった、元気と勇気をくれる9つの人生物語。
引用:Amazon「気分上々」

感想

9つの短編集。

「17レボリューション」がとにかく素晴らしくて、キャラ造形や、捻ったところからのストレートなメッセージ性など、見事だし。
何より、文体や登場人物のやり取りを見ていると自然と笑顔になってしまうし、応援してしまうし、ヤキモキさせられてしまう。
この短さでここまで感情移入させられるってのは久々だ。

「気分上々」もなんかすごく難しいところをさらりと書いていて、読むタイミングで感想がすごく変わりそう。
なによりびっくりしたのが、溢れる童貞感。
女性作家がこんなの書くなんてずるい。
とはいえ、やはり女性だな、だなと思わされるところも多く、これまでに味わったことの無い童貞感だった。

「ブレノワール」も良い。
食事のシーンを上手に描けている作品は名作。

他のも森絵都らしく幅の広い作品で、どれも温度感が心地良い。

2017年 年間ベスト

  1. 村田沙耶香「殺人出産」
  2. 辻村深月「ぼくのメジャースプーン」
  3. ルイス・サッカー「穴」
  4. 梓崎優「叫びと祈り」
  5. 舞城王太郎「煙か土か食い物」
  6. 舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」
  7. 柾木政宗「N0推理、NO探偵?」
  8. 城平京「虚構推理」
  9. 辻村深月「名前探しの放課後」
  10. 三島由紀夫「命売ります」
  11. 森博嗣「すべてがFになる」
  12. 米澤穂信「満願」
  13. 豊島ミホ「底辺女子高生」
  14. 江戸川乱歩「江戸川乱歩名作選」
  15. 太宰治「人間失格」
  16. 辻村深月「子どもたちは夜と遊ぶ」
  17. 深水黎一郎「五声のリチェルカーレ」
  18. 麻耶雄嵩「貴族探偵」
  19. 朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」
  20. 喜国雅彦「本棚探偵の生還」
  21. 森博嗣「冷たい密室と博士たち」
  22. 西澤保彦「殺意の集う夜」
  23. 野村美月「文学少女と死にたがりの道化」
  24. 森絵都「宇宙のみなしご」
  25. 湊かなえ「山女日記」
  26. 霧舎巧「名探偵はもういない」
  27. 泡坂妻夫「湖底のまつり」
  28. 降田天「女王はかえらない」
  29. 森絵都「気分上々」
  30. 辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」
  31. 野村美月「文学少女と飢え渇く幽霊」
  32. 辻村深月「光待つ場所へ」
  33. エドガー・アラン・ポー「黒猫」
  34. 歌野晶午「そして名探偵は生まれた」
  35. 法条遥「忘却のレーテ」
  36. 折原一「グランドマンション」
  37. 辻村深月「ロードムービー」
  38. 瀬尾まいこ「強運の持ち主」
  39. 志駕晃「スマホを落としただけなのに」
  40. 桐山徹也「愚者のスプーンは曲がる」
  41. 峰月皓「七人の王国」
  42. 湊かなえ「母性」
  43. 飯田譲治 梓河人「盗作」
  44. 伊坂幸太郎「残り全部バケーション」
  45. 折原一「遭難者」
  46. 折原一「螺旋館の殺人」
  47. 芦沢央「罪の余白」
  48. 井上夢人「魔法使いの弟子たち」
  49. ジェフリー アーチャー「百万ドルをとり返せ!」
  50. 伊坂幸太郎「首折り男のための協奏曲」
  51. 竹吉優輔「襲名犯」
  52. 湊かなえ「境遇」
  53. 長谷川夕「僕は君を殺せない」
  54. 早坂吝「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」
  55. 蘇部健一「六枚のとんかつ」