井上夢人「魔法使いの弟子たち」

上下巻。それも両冊とも割と厚め。
設定は普段、いまいち好きじゃないタイプの小説。
でも、長さをそんなに感じないのは、相性もあるんでしょうけど、井上夢人の文章のおかげだと思う。

あらすじ

山梨県内で発生した致死率100パーセント近い新興感染症。生還者のウイルスから有効なワクチンが作られ拡大を防ぐが、発生当初の<竜脳炎>感染者で意識が戻ったのは、3名だけだった。病院内での隔離生活を続ける彼ら3名は、「後遺症」として不思議な能力を身につけていることに気づき始める。
引用:楽天ブックス

ネタバレありの感想

ミステリーじゃないです。
エンタメ小説。
井上夢人の読みやすい文章のおかげや先の気になる展開でサクサク読めます。

致死率ほぼ100%の「ドラゴンウィルス」から生き残った3名は「後遺症」として、いわゆる超能力を身につける。
という少年マンガのような設定。
超能力を上手く使えるようちゃんと修行シーンもあって、ほぼジャンプ。
そして、通して読んだ時に、そこが一番面白かった気がする。
それぞれの超能力に変な制限を設けなかったのもよかった。そこはジャンプっぽくないですね。

ラストの夢オチはどうとでも取れる感じで、逃げた、と思わされてちょっと残念。
本当に「千里眼」なのか、「2週目」なのか、「夢オチ」なのか。

テレビや警察批判と思えるような表現が多く、井上夢人さん、テレビや警察が嫌いなのかな、って思った。

2017年 年間ベスト

  1. 村田沙耶香「殺人出産」
  2. 辻村深月「ぼくのメジャースプーン」
  3. ルイス・サッカー「穴」
  4. 梓崎優「叫びと祈り」
  5. 舞城王太郎「煙か土か食い物」
  6. 舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」
  7. 柾木政宗「N0推理、NO探偵?」
  8. 城平京「虚構推理」
  9. 辻村深月「名前探しの放課後」
  10. 三島由紀夫「命売ります」
  11. 森博嗣「すべてがFになる」
  12. 米澤穂信「満願」
  13. 豊島ミホ「底辺女子高生」
  14. 江戸川乱歩「江戸川乱歩名作選」
  15. 太宰治「人間失格」
  16. 辻村深月「子どもたちは夜と遊ぶ」
  17. 深水黎一郎「五声のリチェルカーレ」
  18. 麻耶雄嵩「貴族探偵」
  19. 朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」
  20. 喜国雅彦「本棚探偵の生還」
  21. 森博嗣「冷たい密室と博士たち」
  22. 西澤保彦「殺意の集う夜」
  23. 野村美月「文学少女と死にたがりの道化」
  24. 森絵都「宇宙のみなしご」
  25. 湊かなえ「山女日記」
  26. 霧舎巧「名探偵はもういない」
  27. 泡坂妻夫「湖底のまつり」
  28. 降田天「女王はかえらない」
  29. 森絵都「気分上々」
  30. 辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」
  31. 野村美月「文学少女と飢え渇く幽霊」
  32. 辻村深月「光待つ場所へ」
  33. エドガー・アラン・ポー「黒猫」
  34. 歌野晶午「そして名探偵は生まれた」
  35. 法条遥「忘却のレーテ」
  36. 折原一「グランドマンション」
  37. 辻村深月「ロードムービー」
  38. 瀬尾まいこ「強運の持ち主」
  39. 志駕晃「スマホを落としただけなのに」
  40. 桐山徹也「愚者のスプーンは曲がる」
  41. 峰月皓「七人の王国」
  42. 湊かなえ「母性」
  43. 飯田譲治 梓河人「盗作」
  44. 伊坂幸太郎「残り全部バケーション」
  45. 折原一「遭難者」
  46. 折原一「螺旋館の殺人」
  47. 芦沢央「罪の余白」
  48. 井上夢人「魔法使いの弟子たち」
  49. ジェフリー アーチャー「百万ドルをとり返せ!」
  50. 伊坂幸太郎「首折り男のための協奏曲」
  51. 竹吉優輔「襲名犯」
  52. 湊かなえ「境遇」
  53. 長谷川夕「僕は君を殺せない」
  54. 早坂吝「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」
  55. 蘇部健一「六枚のとんかつ」