霧舎巧「名探偵はもういない」

霧舎巧の作品は初。
まず、タイトルで気になった。いいタイトルですよね。
そしたら空白の登場人物表や、読者への挑戦状、とワクワクせざるをえない1冊。
期待していた雰囲気とは正直だいぶ違ったけど、ワクワクしながら読めたし、いい作品だと思う。

あらすじ

犯罪学者・木岬と義弟の敬二少年は、雪崩に道を閉ざされてとあるペンションに足止めされる。
ワケありの客が集う雪の山荘では連続怪死事件が発生!
はたして「名探偵」は奇妙な事件の謎を解けるのか!?
あえて真相への手がかりを提示する“読者への挑戦状”付きで贈る、霧舎巧エッセンスにあふれた名作。
引用:Amazon

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名探偵はもういない (講談社文庫)
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ネタバレありの感想

雪の山荘、読者への挑戦状、名探偵の登場などのアイテムを使われると、どうしてもこちらは本格ミステリを期待してしまう。
確かにとてもパズラー的作品ではあるんだけど、やけに恋愛要素がしっかりと描かれていたり、キャラクターがわざとらしすぎたり、と思ったよりだいぶ軽い感じだった。

大枠の真相である「福永が犯人で彼の死は自殺だった」という部分は、単純すぎるし正直インパクト弱いな、と思っちゃったんですけど、これでいいはず。
最近のミステリーがやけに大仕掛けのドンデン返しが多すぎて、それに慣れちゃったんでしょうね。

エルの登場後に福永が登場していないのも自然で良かったし、「木岬が好きな人(さゆみと敬二)のために名探偵になろうとしていた」などのせいで謎が構築されてしまっていた感じは積み重ね方上手だと思います。

あと、タイトル。
何よりタイトル。
素晴らしい。大好きだ。
目を引くし、内容ともよくあってて大好きだ。

基本的には好きな作品なので他の作品も読もうかな、と思ってるんですが、シリーズものばっかなんですよね、この人。
そこが悩ましい。

2017年 年間ベスト

  1. 村田沙耶香「殺人出産」
  2. 辻村深月「ぼくのメジャースプーン」
  3. ルイス・サッカー「穴」
  4. 梓崎優「叫びと祈り」
  5. 舞城王太郎「煙か土か食い物」
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  7. 柾木政宗「N0推理、NO探偵?」
  8. 城平京「虚構推理」
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  10. 三島由紀夫「命売ります」
  11. 森博嗣「すべてがFになる」
  12. 米澤穂信「満願」
  13. 豊島ミホ「底辺女子高生」
  14. 江戸川乱歩「江戸川乱歩名作選」
  15. 太宰治「人間失格」
  16. 辻村深月「子どもたちは夜と遊ぶ」
  17. 深水黎一郎「五声のリチェルカーレ」
  18. 麻耶雄嵩「貴族探偵」
  19. 朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」
  20. 喜国雅彦「本棚探偵の生還」
  21. 森博嗣「冷たい密室と博士たち」
  22. 西澤保彦「殺意の集う夜」
  23. 野村美月「文学少女と死にたがりの道化」
  24. 森絵都「宇宙のみなしご」
  25. 湊かなえ「山女日記」
  26. 霧舎巧「名探偵はもういない」
  27. 泡坂妻夫「湖底のまつり」
  28. 降田天「女王はかえらない」
  29. 森絵都「気分上々」
  30. 辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」
  31. 野村美月「文学少女と飢え渇く幽霊」
  32. 辻村深月「光待つ場所へ」
  33. エドガー・アラン・ポー「黒猫」
  34. 歌野晶午「そして名探偵は生まれた」
  35. 法条遥「忘却のレーテ」
  36. 折原一「グランドマンション」
  37. 辻村深月「ロードムービー」
  38. 瀬尾まいこ「強運の持ち主」
  39. 志駕晃「スマホを落としただけなのに」
  40. 桐山徹也「愚者のスプーンは曲がる」
  41. 峰月皓「七人の王国」
  42. 湊かなえ「母性」
  43. 飯田譲治 梓河人「盗作」
  44. 伊坂幸太郎「残り全部バケーション」
  45. 折原一「遭難者」
  46. 折原一「螺旋館の殺人」
  47. 芦沢央「罪の余白」
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  49. ジェフリー アーチャー「百万ドルをとり返せ!」
  50. 伊坂幸太郎「首折り男のための協奏曲」
  51. 竹吉優輔「襲名犯」
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  53. 長谷川夕「僕は君を殺せない」
  54. 早坂吝「〇〇〇〇〇〇〇〇殺人事件」
  55. 蘇部健一「六枚のとんかつ」