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舞城王太郎「好き好き大好き超愛してる。」

太宰治、辻村深月と並んで大好きな作家の一人、舞城王太郎。
下品で暴力的で理不尽な作家。
そんな舞城王太郎の「恋愛小説」。
面白いわけがないし、面白くないわけがない。

あらすじ

愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。温かい場所で、あるいは涼しい場所で、とにかく心地よい場所で、それぞれの好きな人たちに囲まれて楽しく暮らしてほしい。最大の幸福が空から皆に降り注ぐといい。「恋愛」と「小説」をめぐる恋愛小説。
引用:Amazon

あらすじというか、ほとんど(「「恋愛」と「小説」をめぐる恋愛小説。」以外)書き出しなんですけど、ちょっとこの書き出し完璧すぎませんか?
最高すぎませんか?

感想

世界の中心で、愛をさけぶ 小学館文庫」などの、この時代に流行っていた「恋愛小説」へ、真っ向から中指立てた舞城王太郎なりの「恋愛小説」。

僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。

とかまさしくそれで、この小説が発表された時期に流行っていた恋愛小説のうちの多くは「感動のために」登場人物を殺していて(残念ながら今もそういう物語は多くて)、それは快楽殺人者のそれと大差ない感覚なのかもしれない。

舞城王太郎が言いたいのはきっと「愛する人の死はもっと理不尽」である、ということなんじゃないだろうか。
舞城王太郎の考えなんて全くわかんないけど。

舞城王太郎の「恋愛感」というと安っぽくなりすぎるけど、それと舞城王太郎の小説への愛がたっぷり詰まった1冊。

Book | 2017年3月29日