Nobutake Dogen.com

森絵都「カラフル」

涙活という言葉がある。
新しい日本語は別に嫌いじゃないけど、「〇〇活」って言葉は嫌いだ。
省略してしまうことで、意味が安っぽく、想いが薄っぺらに感じてしまう。
「たまには泣いてすっきりしたいじゃん」って言いたいし、そう思いたい。
そんな小説。

あらすじ

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。
引用:Amazon

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感想

あらすじ読むとほとんどの人が、生前の罪=自殺だと思うだろうし、”ぼく”も真なんだろう、と思うことでしょう。
そして、多分それが正解。
児童文学ということもあって、そういうところでは裏切らないです。
思った通りのオチだし、そこに至るまでもとても素直でわかりやすい。
それでも「カラフル」が何度読んでも僕に感動を与えてくれるのは、なぜなんだろう。
なぜも何も、素直でわかりやすくて、思った通り(望んだ通り)のオチだからだ。

こういう物語が読みたい、と思って、その通りの物語をとても丁寧に綺麗に、素直に描いてくれる。
それはとても貴重な物語だ。

奇蹟のような物語だ。

2018年 年間ベスト

  1. 西加奈子「ふる」
  2. 鳥飼否宇「死と砂時計」
  3. 宮下奈都「羊と鋼の森」
  4. 筒井康隆「朝のガスパール」
  5. 天祢涼「キョウカンカク 美しき夜に」
  6. 井上真偽「その可能性はすでに考えた」
  7. 瀬川コウ「謎好き乙女と奪われた青春」
  8. 竹本健治「涙香迷宮」
  9. 筒井康隆「ロートレック荘事件」
  10. 深水黎一郎「テンペスタ 最後の七日間」
  11. 北山猛邦「先生、大事なものが盗まれました」
  12. 伊坂幸太郎「仙台ぐらし」
  13. 伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」
  14. 辻村深月「ハケンアニメ!」
  15. 東野圭吾「仮面山荘殺人事件」
  16. 有栖川有栖「46番目の密室」
  17. 青崎有吾「体育館の殺人」
  18. 下村敦史「生還者」
  19. 木内一裕「デッドボール」
  20. 佐藤友哉「子供たち怒る怒る怒る」
  21. 森絵都「カラフル」
  22. 岡嶋二人「そして扉が閉ざされた」
  23. 東野圭吾「ある閉ざされた雪の山荘で」
  24. メグ・ガーディナー「心理検死官ジョー・ベケット」
  25. 瀬尾まいこ「おしまいのデート」
  26. 伊坂幸太郎「火星に住むつもりかい?」
  27. 東野圭吾「放課後」
  28. 長江俊和「出版禁止」
  29. 東川篤哉「密室の鍵貸します」
  30. 東野圭吾「十字屋敷のピエロ」
  31. ネレ・ノイハウス「深い疵」
  32. 折原一「覆面作家」
  33. 恩田陸「木漏れ日に泳ぐ魚」
  34. 浜口倫太郎「22年目の告白-私が殺人犯です-」
  35. ハリイ・ケメルマン「九マイルは遠すぎる」
  36. 首藤瓜於「脳男」
  37. 西澤保彦「麦酒の家の冒険」
  38. 青柳碧人「西川麻子は地理が好き。」
  39. カタリーナ・インゲルマン=スンドベリ「犯罪は老人のたしなみ」
  40. 原宏一「床下仙人」
  41. 島田荘司「斜め屋敷の犯罪」
  42. 鯨統一郎「邪馬台国はどこですか?」
  43. 木下半太「鈴木ごっこ」
  44. 高木敦史「演奏しない軽音部と4枚のCD」
  45. 遠藤武文「トリック・シアター」
  46. 伊原柊人「隣人の死体は、何曜日に捨てればいいですか?」
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Book | 2018年5月29日