Nobutake Dogen.com

ハリイ・ケメルマン「九マイルは遠すぎる」

今更ながらに読みました。
名作と言われるものはできるかぎり読みたい、読むべきだ、と思っているのですが、なかなか難しいですね。
できれば読みたい。くらいになってしまってる。

安楽椅子探偵ものの代表的な短編「九マイルは遠すぎる」を含んだ短編集。

あらすじ

9マイルは遠すぎる アームチェア・ディテクティブ・ストーリーの定番。 ニッキィ・ウェルト教授は『九マイルは遠すぎる、まして雨の中ともあれば』と言う言葉を耳にし、この言葉を頼りに前日起きた殺人事件の真相を暴き出す!! 難事件を次々に解き明かしていく、教授の活躍を描く傑作短編集8編。
引用:Amazon

スポンサーリンク

感想

短編なのに、読み応えがすごい。
セリフも多めで読みやすいんですよ。
なのに読み応えすごい。

奇抜なトリックや魅力的な犯人なんかは出てこないし、嵐の山荘でもなければ、舞台は絶海の孤島なんかでもありません。
それでもこの作品が名作と言われるのは、主人公の探偵役であるニッキィ・ウェルト教授の圧倒的な推論力。
ただそれだけ。
小説としてとてもシンプル。
だから読みやすいんですけど、推論の展開があまりに論理的で、あまりに大胆。
そのジェットコースターっぷりについていくだけでちょっと疲れる。

推論が展開していく様はとても鮮やかで気持ちがいい。
多少無理やりだな、と思わせる部分はあるにせよ小説としての面白さが上回り、ニッキィ・ウェルト教授の言うことなら間違いない。なんて思えてしまう。

短編集ですが、続けて読まずに一個読んで休憩、一個読んで休憩ってのがちょうどいいと思う。

2018年 年間ベスト

  1. 西加奈子「ふる」
  2. 鳥飼否宇「死と砂時計」
  3. 宮下奈都「羊と鋼の森」
  4. 天祢涼「キョウカンカク 美しき夜に」
  5. 筒井康隆「ロートレック荘事件」
  6. 深水黎一郎「テンペスタ 最後の七日間」
  7. 北山猛邦「先生、大事なものが盗まれました」
  8. 青崎有吾「体育館の殺人」
  9. 下村敦史「生還者」
  10. 東野圭吾「ある閉ざされた雪の山荘で」
  11. メグ・ガーディナー「心理検死官ジョー・ベケット」
  12. 瀬尾まいこ「おしまいのデート」
  13. 長江俊和「出版禁止」
  14. 東野圭吾「十字屋敷のピエロ」
  15. ネレ・ノイハウス「深い疵」
  16. 折原一「覆面作家」
  17. 浜口倫太郎「22年目の告白-私が殺人犯です-」
  18. ハリイ・ケメルマン「九マイルは遠すぎる」
  19. 首藤瓜於「脳男」
  20. カタリーナ・インゲルマン=スンドベリ「犯罪は老人のたしなみ」
  21. 原宏一「床下仙人」
  22. 高木敦史「演奏しない軽音部と4枚のCD」
  23. 枝松蛍「何様ですか?」
  24. 伊原柊人「隣人の死体は、何曜日に捨てればいいですか?」
スポンサーリンク

Book | 2018年1月22日