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鳥飼否宇「死と砂時計」

舞台は世界各国から集められた死刑囚を収監するジャリーミスタン終末監獄。
探偵役もワトソン役も死刑囚。
特殊な舞台で奇怪な事件が起きて、それを解決していくのが死刑囚。
という設定からして最高な1冊。

あらすじ

死刑執行前夜に密室で殺された囚人、満月の夜を選んで脱獄を決行した囚人、自ら埋めた死体を掘り返して解体する囚人―世界各国から集められた死刑囚を収容する特殊な監獄で次々に起きる不可思議な犯罪。外界から隔絶された監獄内の事件を、老囚シュルツと助手の青年アランが解き明かす。終末監獄を舞台に奇想と逆説が横溢する渾身の連作長編。第16回本格ミステリ大賞受賞作。
引用:「BOOK」データベース

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感想

第16回(2016年度)本格ミステリ大賞 受賞作という事もあり、とても評判のいい作品。

ジャリーミスタン終末監獄の設定も見事。
死刑囚は警備のためにマイクロチップを体のどこかに埋め込まれていたり、死刑の執行順も独裁者であるサリフ・アリ・ファヒールの一存で決まってしまったり、監獄内の公用語ジャリーミスタン語があったりと、現実的なのか非現実的なのか判別の難しい世界観。
その世界観がすごく心地よい。監獄なのにもかかわらず。

なぜ、死刑が目前に迫っているのに殺されたのか?
なぜ、見つかりやすい満月の晩に脱走したのか?
なぜ、墓を暴き、遺体を損壊したのか?
なぜ、女性しかいない監獄で妊娠したのか?

とにかく一貫してホワイダニット。
見事なトリックなんかを重視するような人には全然オススメできませんが、ホワイダニットものの大傑作。
本当に面白かった。

2018年 年間ベスト

  1. 鳥飼否宇「死と砂時計」
  2. 下村敦史「生還者」
  3. 折原一「覆面作家」
  4. 首藤瓜於「脳男」
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Book | 2018年1月5日